不動産賃貸業を開業した

本ブログが、筆者の本業を派生させた副業であることはご存知の通り。そのほか、趣味を派生させた収益ブログを運営していることも、別記事で紹介しました。

ここでは、さらに別ジャンルの副業である、不動産賃貸業について紹介し解説します。不動産業に関連した専門用語が多く出てきますが、まずは深く考えず読んでみてください。興味を持てば、それから用語や仕組みを調べていけば大丈夫。なお、このページではいわゆる大家業のことを指しており、REIT(不動産投資信託)については触れません。

医師が行う不動産賃貸業、その立ち上げについてお伝えしましょう。

副業の定番、不動産賃貸業のメリット・デメリット

一般的には不動産投資と呼ばれますが、あえて不動産賃貸業と記載します。これには理由があります。不動産投資と聞くと、不動産にお金を払って保有するだけ、とイメージする人がいます。実際は、不動産を購入するだけでは利益になりません。銀行に融資を依頼し、入居者を募集して家賃を回収しつつローンを返済するという事業を行うのです。ここを間違えてはいけません。融資を受けるということは、債務者になり返済義務を負う、ということを認識しましょう。

債務者になるリスクを負ったうえでも副業に適しているのは、いわゆる不労取得を得やすい事業だからです。不動産を購入し、物件・賃貸管理を業務委託すれば、自身の時間を消費して働くことはほとんどありません。これが不動産賃貸業の大きなメリットです。

また、一定程度の手付金や頭金は必要とするものの、融資を受けることで実際の資産だけでは入手できない資産を入手することができることもメリットに挙げられます。レバレッジ(てこの原理)をかけられる、と表現されます。

不動産賃貸業を始めるにあたって、特別な免許や資格、スキルは必要ないこともメリットと言えるでしょう。もちろん、経営や財務の知識があるに越したことはありません。

デメリットとしては、債務者になるため返済の義務を負うことです。入居率が低い状態が続くと、家賃収入よりも返済額が上回りマイナスのキャッシュフローになってしまう可能性があります。

また、時間とともに建物や土地の価格が下がった場合、物件を売却しようとしても購入時よりも安い値段でしか買取ってもらえず、結果的に損失が大きくなってしまうリスクもあります。

区分マンションには安易に手を出さないように

不動産投資は、一般的にはミドルリスク・ミドルリターンと評価されます。もちろん、一棟もの・区分マンション・戸建てといった不動産の種類や、新築・中古、立地場所等によってリスクとリターンは変わります。

まず強調しておきたいことが、不動産賃貸業では収益を生むことが大前提であり、節税を目的としてはいけないということです。

皆さんのもとに、どこから連絡先を入手したのか分からない業者から、区分マンションの投資を持ちかける営業電話がかかってきたこと、ありませんか?あの手の不動産は、基本的に収益は生まず、つまり保有することでキャッシュフローはマイナスになり持ち出しとなる(=自分の資金を支払う)負債になるものと認識してください。特に新築マンションは収益性が低く、投資や賃貸業の対象としては最悪ですので、手を出さないように。

ちなみに、超富裕層の人間が、資産分散・所得圧縮に用いる手法としては有用です。

一棟アパートで始めよう

不動産賃貸業についていろいろと勉強した結果、少なくとも副業の一歩目としては、一棟収益物件を購入し賃貸管理会社に業務委託するのが最善だという結論に至りました。ここに至るまでの勉強内容を細かく記述するつもりはなく(どんな本を読んだのかすべてを記憶していないので)、重要な部分をまとめていきます。

  • 新築か中古か

入居率が高く見込めるエリアであれば、新築でも中古でも良いです。ちなみに日本人は新築志向が高いとされ、新築物件は高入居率が見込みやすいです。自己資金が少ない場合は中古でスタート。医師のように属性が良ければ、融資額を高くしてもらいやすいため、新築を選んでも良いでしょう。ちなみに、融資上限額は年収の10倍程度とされます。

  • 木造か鉄骨かコンクリートか

これらの建物構造は、あまり入居率に寄与しないと筆者は考えています。木造、鉄骨、コンクリートになるにつれて遮音性・耐火性・耐久性が高くなる一方で、建築コストも高くなり家賃も高くなる傾向にあるためです。

必要自己資金を抑えるために、木造を選ぶのが無難かと思います(というか、自己資金がないと他の選択肢が選べない)。事業が軌道に乗ったら、中古・新築木造アパートから、中古RC、新築RCなどに拡大していくのが王道でしょう。 こうした判断で、筆者は「新築または中古の一棟収益用マンション・アパート」を中心に扱っている不動産仲介業者を探すことにしました。

こうした判断で、筆者は「新築または中古の一棟収益用マンション・アパート」を中心に扱っている不動産仲介業者を探すことにしました。

不動産業者を目利きせよ

ここが不動産賃貸業における最大のポイントで、信頼できる不動産業者を見つけなければなりません。

まず、不動産を売買仲介している不動産仲介業者を探します。①目的とする「中古木造アパート」「新築木造アパート」を主力にしている収益用物件を扱う業者をインターネットで検索します。②会社ホームページをみて、この業者が十分に利益を出し成長拡大しているかをチェックします。業者を利用したオーナーの声が記載されていれば参考にします。

上記2つでのスクリーニングを通過した業者に、面談を申し込みます。直近3年間の確定申告書または源泉徴収票と、プロフィールシート(家族構成、金融資産などをまとめたもの)を持参すれば、こちらの熱量が伝わりやすいので用意することをオススメ。もちろん、無勉強で行ってはいけません。猛勉強しておくことは当然です。知識不足が透けて見えると、「すぐに購入するつもりがない」と思われ有力な情報が得られにくくなってしまいます。

面談時、自分の属性でどれくらいの融資が受けられるのか、想定する物件の金額はいくらくらいなのか、賃貸管理業もおこなっているのか、などを確認します。物件を取得するための自己資産を用意するまでにどれくらいの期間がかかりそうか、分かるようになることが大事です。業者担当者の第一印象もつかんでおきましょう。

筆者の場合、当時で自己資金760万円が必要だと言われました(が、自宅購入に自己資金を消費し、かつジュニアNISAを満額投資して現金化が難しかったため、自己資金ができるのを待つことに)。自己資金は、物件価格の10%または1,000万円を用意するのが目安となるでしょう。

個人か法人かは一概に言えないので悩ましい

業者や担当者が信頼できると判断し、十分自己資金が貯まれば、いよいよ物件を購入します。

ここで再び選択肢が与えられます。個人として購入するか、法人を設立し法人として購入するかです。

法人の場合、個人の所得税率よりも法人税率が低ければ税負担が減る場合がある、経費計上の範囲が個人よりも広くなる、最終的には個人よりも事業を拡大しやすくなる、といったメリットがありますが。一方で、法人設立維持にはコストがかかるため、個々のケースごとに判断しなければなりません。

ちなみに筆者は、法人の黒字化実績を早く達成して事業を拡大していくことを優先し、1件目の物件から法人で取得することにしました。正直に言うと、これが正解だったのか、手残り最大化手段だったのか、まだ答えが出せないかなと感じているところです。

手付金を用意し、不動産業者と契約、そのあと銀行と融資契約をそれぞれ締結し、決済が完了すれば晴れて不動産賃貸業のスタートです。

手付金・頭金以外に必要な支払いに注意!

たとえフルローン(物件費用全額を融資してもらうこと)で借り入れができても、決済までに支払わなければならないものは複数あります。

自宅を購入したときもそうだったはずなのですが、1度きりの経験だったため、収益用不動産を購入したときにはすっかり忘れていました。備忘録および注意喚起として記録しておきます。

融資決済までに支払わなければならない項目:

  • 法人設立する場合、法人資本金、法人設立登記費
  • 登記費用(権利登記、表題登記)
  • 火災保険料

筆者の場合、不動産会社に支払う物件費用(土地+建物+消費税)から手付金を引き、物件費用の残代金+固定資産税精算金(不動産会社と筆者で日割り)+初回広告料(初回入居募集に関する広告)+銀行への融資事務手数料を合計した金額からローン借入額を引く、という形になりました。フルローンのため、実質的には手付金から固定資産税、初回広告料、融資事務手数料を支払うことになります。

結果的に手付金の半分強が余剰金として返還されることになったのですが、その返金を受け取る前に登記費用や火災保険料の支払いをしなければならないため、現金がギリギリになりました。銀行からは、決済まで他の融資を受けないよう念を押されていたため、一時的にカードローンを利用して肩代わりするという方法が使えません。

不動産を購入する際は、キャッシュを十分用意するようにしましょう。決済目前になって登記費用支払いなどの連絡を受けた場合、現金がなければ有価証券を現金化せねばならず、非常にあわただしくなってしまうので注意が必要です。

上記のような流れで、筆者は不動産賃貸業を医師の副業として開始しました。

事業には、それが何であってもリスクが付いて回ります。そこから逃れることはできません。リスクを限りなく減らすために、十分勉強して準備をすること。対策はこれにつきます。筆者の経験を参考にし、まねてもらうことがこの記事の目的ですが、あくまで不動産賃貸業は自身の責任において行ってください。

応援しています。

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