筆者が重要視している、人生で大切な4要素:健康、仕事、遊び、愛のうち、土台となるのが健康。
そして、健康のために運動が重要であることは言うまでもありません。
では、健康的な運動とはどんなものなのか。科学的根拠に基づいた、正しい運動について調べてみましたので、ご覧ください。
身体活動・運動とは
はじめに、運動に関する用語の定義を確認しておきましょう。
身体活動physical activityとは、安静にしている状態よりも多くのエネルギーを消費する、骨格筋の収縮を伴う全ての活動を指します。
運動exerciseとは、「健康や体力を向上・維持するために、定期的に繰り返される身体活動の一種」と定義されます。運動は、大きく以下の4つの種類に分けられます。
- 心肺能力を高めるための有酸素運動や持久力運動。 例:ウォーキング、ランニング。
- 筋力を高めるための筋力トレーニング。 例:ウェイトトレーニング、自重トレーニング(懸垂、腕立て伏せ、スクワット)。
- バランス感覚を向上させるバランス運動。 例:太極拳。
- 関節の可動域を維持・向上させたり、筋肉を伸ばしたりする可動性柔軟性運動。 例:ストレッチ、ヨガ。
推奨される運動習慣とは
さて、本題の、健康をもたらす運動とはどのようなものなのでしょうか。 2020年WHOのガイドラインでは、中強度の運動を週に150-300分、または高強度の運動を週に75-150分(これらの組み合わせも可)が推奨されています。それ以前のガイドラインに比べ、1週間の運動時間をさらに増やすことで、より大きな健康上のメリットがあることが追加強調されていることも、注目に値します。
https://www.who.int/publications/i/item/9789240015128
そのほか、米国など主要国から出版されているガイドラインでは、中強度の運動を週に150分以上行うことと、主要な筋肉を使った筋力トレーニングを週2日以上行うことが推奨されています (JAMA. 2018;320(19):2020) (BMC Public Health. 2010;10:10. Epub 2010 Jan 11) (Appl Physiol Nutr Metab. 2011;36(1):36)。
日本では、厚生労働省から、「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」が作成されています。これは、平成元年(1989年)に策定された「健康づくりのための運動所要量」、平成5年度の「健康づくりのための運動指針」、平成18年の「健康づくりのための運動基準2006」、平成25年の「健康日本21」「健康づくりのための身体活動基準2013」から続く日本の取り組みの延長で、最新の科学的知見に基づいて策定されたガイドラインです。このガイドでは、推奨事項として、以下を挙げています。
- 成人は「1日8000歩以上に相当する身体活動」「息が弾み汗をかく程度以上の運動を週60分以上」「筋力トレーニングを週2-3日」
- 高齢者は「1日6000歩以上に相当する身体活動」「有酸素運動・筋力トレーニング・バランス運動・柔軟運動など多要素な運動を週3日以上」「筋力トレーニングを週2-3日」
https://www.mhlw.go.jp/content/001194020.pdf
これらをざっくりまとめると、「毎日しっかり歩いて、週1-2時間は有酸素運動をして、筋トレを週2-3日行うこと」、となるでしょう。これが健康になるための運動の結論です。
オススメの運動はある?
先程の項で、すでに現代のエビデンスに基づいた運動についての結論は出ています。その上で、きっと皆さんが気になるのが、こんな疑問でしょう。
「どういった運動をするのがいいの?」
好きな運動を選べばよい
この疑問に対する、個人的な解答をしておきます。「結局は、好きなスポーツや運動で良い」と思います。
例えば、有酸素運動の例としてウォーキング、ジョギング、ランニング、水泳などがあります。筆者は、ただ運動のために歩くという行為は、好きになれません。ジョギングやランニングは、健康に良いということは理解しつつも、膝を痛めそうで恐怖感があります。水泳は、膝には負担がかかりにくい運動なのでオススメですが、プールに行って水着に着替えるという手間が致命的だと感じてしまいます。
いっぽう、筆者は小学生のころから自転車に乗ることが好きで、夏休みには片道7kmの道のりを自転車に乗って学校の図書館に平気で通っていました。大学生では趣味でミニベロ、シングルスピード、ロードバイクなどを購入し、今も通勤の一部に自転車を使っています。筆者にとって、サイクリングは、運動という意識を持たずにできる運動に該当するのです。
好きで、気分良くできる運動を継続することが大切だと思います。
半強制的に行う運動もオススメ
運動は習慣にすることが大切。何事も、習慣化するまでが苦労するものです。そこで、運動しなければならない環境を半強制的に作り、結果的に習慣になるように仕向けるのがオススメです。
例えば、電車通勤をしている人は、最寄りの駅から一つ離れた駅から定期券を購入してしまい、その駅までは歩くか自転車で通う、という方法が挙げられます。ほかには、子どもが野球やサッカー、陸上などの習い事をしている場合、その個人練習に必ず付き添って一緒に練習をすると決めてしまうのも良いでしょう。
筆者の場合、小学1年生の息子が習い事として地元の陸上教室に通うようになりました。この教室は、保護者合同練習を認めてくれる寛大なクラブだったため、息子のモチベーションを維持するためにも練習に参加することにしました。2時間程度のドリルやダッシュトレーニングを、小学生の子どもたちと一緒に行います。筆者は、子どものころ短距離走が苦手で好きではありませんでしたが、大人になって全力で走ってみると、疲れますがとても気持ちよく感じました。今でも毎週楽しく練習していて、体力作りにも役立っていると実感しています。
最強の選択肢はラジオ体操
個人的にオススメする運動は、サイクリング、水泳、縄跳びの3つ。ですが、これらよりももっと簡単にできる、コストもかからない、最強の運動を挙げるとすれば、それはラジオ体操です。
ラジオ体操の有効性を皆さんは見誤りがちであると、筆者は考えているのです。
ラジオ体操の起源であるは「国民保健体操」は、昭和3年に、国民の体力向上・健康の保持増進を図る目的で制定されました。その後、改訂を重ねて現在の形に至った、超効率的全身運動です。例えば約3分間のラジオ体操第1では、400の筋肉を使った運動ができるとされています。バランス運動や可動性柔軟性運動がふんだんに盛り込まれており、本気でやれば十分強度の高い有酸素運動にもなる、優れものです。
ラジオ体操の健康的効果についてのエビデンスが、ここ数年間で発表されています (SSM – Population Health 2024: 101731) ( https://www.jstage.jst.go.jp/article/jea/34/10/34_JE20230317/_article)。
しかも、高額な器具やユニフォームを必要とするわけでもなく、広い場所もいらない、音楽さえ聴けば自然に体が動くという、メリットだらけのラジオ体操。日本人ならこれを習慣にすべきであると提唱します。
まとめ
健康的な運動について、紹介と提案をしてきました。
毎日しっかり歩いて、週1-2時間は有酸素運動をして、筋トレを週2-3日行う。
運動の種類は、好きで継続できるものなら何でも構わない。
日本人ならラジオ体操がオススメ。
これが結論であり、まとめです。

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